なるべく切らない方針と、
最高峰の手術技術の共生。

【PROFILE】

医療法人弘鳳会 名古屋おぐり眼科
長浜おぐりクリニック(滋賀県)理事長/小栗章弘

1967年岐阜県生まれ。1991年、岐阜大学医学部卒業後、岐阜大学医学部附属病院、清水厚生病院、医療法人白鳳会鷲見病院に勤務。1999年、アメリカ・オレゴン州ポートランドにわたり、Devers Eye Institute, in Sightにて主として緑内障の研究に携わる。帰国後、2001年、滋賀県彦根市の城東眼科院長に就任し、同年8月よりオルソケラトロジー治療を日本で臨床導入。著書に「近視を治して 「生涯視力1.0」を実現する30の生活習慣」(幻冬舎/2016年発行)、「子ども視力回復トレーニング―親子で一緒に取り組める 眼科専門医が教えてくれる「近視」を治す法」(経済界/2015年発行)がある。

医療法人弘鳳会 長浜おぐりクリニック ホームページ
https://ogurikinshi.com/nagahama/
※2018年12月インタビュー

Q1眼科医になったきっかけ・想い

現在、名古屋おぐり眼科と滋賀県長浜市の長浜おぐりクリニックの2院で理事長を務める小栗氏は、幼少期に右目の視力を失っている。しかし眼科医を志した理由は、また別のところにあると言う。
「はじめは循環器系の内科にいこうと思っていたのですが、調べていくとどうもしっくりこない。内科の中でも専門が細かく分かれている上に、たとえば診断の結果手術が必要だということになれば外科に行ってもらう必要がありますよね。その点眼科は診断から手術を含めた最終治療まで、自分自身で責任をもって担当できることに魅力を感じました。そして最終的な決め手は、岐阜大学にいらっしゃった緑内障の世界的な先生との出会いです。学生時代に膝を交わして直接お話をさせていただいて、患者さんをトータルにケアできる眼科の道に進むことを決意しました。まぁ子どもの頃に失明しているので、眼科に縁もあったんだと思います」。

Q2小栗先生の治療へのこだわり

眼科は眼の専門医。もちろんそれが一般的な捉え方だが、小栗氏のスタンスはそうではない。頭からつま先まで、人間の体内には等しく同じ血液が流れている。だから、眼だけに問題のある病気など存在しないというのが、小栗氏の根本にある考え方だ。眼だけを診ていても、患者さんを本当の意味で救うことにはつながらない。小栗氏が免疫力向上を追求するのはこのためだ。
「例えば緑内障の多くは肝臓の詰まりに原因があります。高血圧も眼に影響しますし、糖尿病や高血糖も眼にくる。全身の毒素を出して、免疫力を上げることで、ほとんどの眼科疾患は改善するんです。私はいつもコーヒーに“食べる炭”を入れて飲んでいますが、ドライアイが良くなったし、ここ10年ほどまったく風邪をひいていません。患者さんには桑葉なども提案しています」。他臓器や血液の影響で症状の出た眼だけを治療しても、体質が変わらなければまた別の疾患を引き起こす可能性がある。既出の疾患への対処だけでなく、健康維持や再生力を上げる未病への提言は、小栗氏が重視するトータルケア志向の体現なのだろう。

Q3小栗先生が目指す理想の眼科医・眼科施設

患者自身が免疫力を高め、自己再生力を引き出す治療を推奨し、外科手術は最低限に抑える方針の小栗氏だが、白内障手術には先端医療機械や最新鋭の眼内レンズを導入している。
「白内障は水晶体タンパクの変性で、つまり機能が失われた状態なので、手術以外では治せません。今、20代など若い方のアトピー性皮膚炎が増えているんですが、連動疾患として白内障になる方も増えています。免疫療法で白内障の進行を抑制することはできるのですが、治癒はしない。手術が必須なこの分野に関しては、レーザー機なども最高の設備を導入しています。患者さんそれぞれの、一番いい視力を取り戻してほしいですからね」。
白内障の手術後は、体質改善による予防と未病のアフターケアも欠かさない。西洋医学による最高峰の手術と、東洋医学による徹底した体質改善。その両輪を極めることが、小栗氏の理想とする医療行為だ。