医療革新リレーの、
最終バトン走者として。

【PROFILE】

安藤眼科医院(神奈川県)
理事長・院長/安藤 浩

1994年岐阜大学医学部卒業。医師免許取得後、東京大学医学部附属病院分院眼科に勤務。以降、癌研究会附属病院、同愛記念病院、社会福祉法人康和会久我山病院に勤務し、2000年に公益社団法人日本眼科学会認定眼科専門医となる。家族運営の眼科から複数施設展開の医院へと成長した安藤眼科医院の今後を見据え、MBAを取得した上で2008年より同院にて勤務。2010年に理事長に就任し、3医院目となる南足柄クリニックを開院、現在は3医院をとりまとめている。
※2018年11月インタビュー

Q1眼科医になったきっかけ・想い

安藤氏が医師を志したのは大学受験を間近に控えた高校3年時。自身の身の回りの人のためになる仕事、世の中に貢献できる仕事をすべき使命感を感じ、医師になることを決意した。「親が医師なので身近でしたし、人の病気を消すことができる医師は、高校生の自分にとって原因と結果がとてもわかりやすい仕事に見えたんです。もちろん今は、どのような分野の仕事でもそれぞれの方法で世の中に貢献できると分かっていますが、当時は単純で(笑)」。そう言って笑う安藤氏だが、医学部6年時の専攻決定の際、診断と治療の双方を一人の医師が担当できる分野として眼科を選択したことからも、その志向と責任感がうかがえる。
もうすぐ開院30年を迎える安藤眼科医院には、小田原クリニック、南足柄クリニックも合わせ、一日250名を超える患者が来院する。安藤氏が勤務を開始した2008年当時、すでに家族経営レベルのクリニックの域を超えはじめており、西湘地域を支える眼科として発展するための準備として、MBAを取得した。

Q2安藤先生の治療へのこだわり

「海外でも積極的に情報収集し、常に最新の医療機器を導入しています。新しい機械や技術は医療レベルに直結するんですよ。たとえばカタリス(白内障手術機器)は、ナイフを使わずに手術ができる可能性を持っている。これは明らかに、患者さんの不安や負担を減らすことにつながります」。そう語る安藤氏が、眼科医療の圧倒的な知識・技術を会得したいと願う欲求と好奇心の持ち主であることは、改めて確認するまでもない。だが、安藤氏のより良い医療に対する“欲望”は、既存の枠組みなど簡単に超えていく。
「MBAを取得した時に医学とはまったく別の分野である経営管理学を学び、違う知識を手に入れることの破壊力をまざまざと実感したんです。患者さんのメンタルケアをするための心理学、待ち時間を減らすAIシステム、人間の感情や非合理行動を解き明かす行動経済学・・・。身につけたい知識、実現したい新たな医療は、まだまだいくらでもあります」。

Q3安藤先生が目指す理想の眼科医・眼科施設

「常に革新的な医療を提供し、より多くの患者さんを助けること。これが医師の使命であることは間違いありません。ただ、高校生の時の私が浅はかだったのは、医療を提供するのが医師だけだと思っていたことです」。
医療革新は、医療機器や製薬メーカーはもちろん、その許認可のために奔走する人々、少しでも早く実用化するよう動く厚労省、カルテ管理のシステムやAI開発者まで、医療に関わるすべての人の努力と、より良い医療を追求する欲望によって、成されている。患者にとって不安と負担の少ない治療で、良好な視界・快適な生活を手に入れていただくために。医療革新リレーの最終バトン走者として、患者へ届ける役割を担っているのが、医師なのだ。
「私が今患者さんを治療することができるのは、より良い医療を望み、世界を変えてくれている人々のおかげです。だからこそ、この革新に感謝しながら、これを利用し、自身を次々と進化できる医療者であり続けたい。診療行為を筆頭に、先ほど述べた心理学、情報工学、行動経済学など多岐にわたる領域で進化を果たし、より多くの患者さんを救うことのできる医療機関に、なってみせます」。
この感謝の念を源とする誠意が、安藤眼科医院発展の原動力に違いない。